『黒猫のいない世界で、僕は恋をする』
あの黒猫がいなくなって、僕は「自分自身の主治医」になったはずだった。 ――恋という、最強のバグに出会うまでは。
大人気「黒猫」シリーズ、待望の最新作が登場です。
黒猫「まる」との出会いと別れを経て、自らの「脳のバグ」を乗りこなし、平穏な日々を手に入れた主人公「僕」。しかし、そんな彼の前に、太陽のように笑う同僚・茜が現れます。
彼女に惹かれた瞬間、かつて飼いならしたはずの認知バイアス(ハロー効果、確証バイアス)が牙を剥き、彼のロジックは暴走を始めます。良かれと思って振りかざす「正しさ」は、すれ違いしか生まない。
恋愛という最も不合理で予測不可能な人間関係を前に、僕と彼女が見つけ出す、二人だけの「世界のルール」とは?
これは、一人の人間の自立の物語から、不完全な二人が共に歩むための、関係構築の物語へ。恋に悩むすべての人に贈る、心の処方箋です。